リサイクル万事塞翁が馬
「人間万事塞翁が馬」というのはオーバー過ぎる話である。決して災いとか幸福とかという事ではない。ただ、こっちがダメなら、あっちもあるさ。という類の話で、依頼された話が全く違った展開をするということがよくある。このリサイクル業界では、どんな劇的な展開になろうが、慌てず、静かに、変化について行かなければならない…
最初は家具のお買い取りで電話を頂いた。トラックでスタッフ2名のお伺い。素晴らしいキャビネットなのだが、とにかく巨大。幅2メートル20センチ。昔の作りで分解不可能。リサイクルできるかどうか微妙な大きさとデザイン。どうする?スタッフが頭を抱えていると、お客様の明るい声が。「小さいものならいいの?」と隣の部屋から次から次へと運ばれてきた食器や雑貨の数々。うーむ、これなら一人でも運べますね、とバカを言うスタッフ。家具の結論は後回しにして、一点一点を査定。
ヘレンド、リチャード・ジノリ、ロイヤルコペンハーゲン、ジアン、ヴィレロイボッホ、ヘレンド、マイセンなど未使用品が次々。クリストフルのフォトフレーム、シルバーのキャンドルスタンド、金彩のワイングラス、備前の花生け、マリアージュ・フレールのティーポット、輪島塗りのお箸、萩焼の飯碗、銘々皿、銀の写真クリップスタンド、越前塗りの文箱…和洋問わず、時代問わず。用途問わず。
折りコンテナ6箱に収まるまで1時間半。車に搬入してから、そうそう、忘れてた、このキャビネットどうしましょう、とお客様と相談。まずはお客様に貰い手を探していただく、見つからなかった場合は、御連絡頂いた後、スタッフ4名で搬出と決定。
トラックの荷台にコンテナ6箱は「す、少ない」となるが、中身は重い。
(後日、お電話あり、引取り手が見つかったとのこと、メデタシメデタシ)