初心忘るるべし
試行として5月1日から一か月間、開店時間を1時間繰り上げた。9時半集合し、30分で準備をしてオープンするのは結構慌ただしい。時間を延長したところで、大きく変化するほど状況は甘くないという結論になった。
6月1日からは、11時開店に戻すものの準備ができたらサッサとオープンしようということになった。何ともすっきりしない、融通無碍な結論である。
というわけで、店頭の表示を付け替えた。さて、ボードを外すと10年前の表示時間がみえた。「10時半」である。つまり、10年前はキチンと10時半にオープンしていたのだ。定休日のところは「年中無休」とある。最初に店を始めた時の意気込みを思い出した。確かに最初の年は1月1日に休んだだけで2日から営業していたのである。
2,3年後に隔週水曜日定休となり、その後毎週水曜日定休となったのだった。年を追うごとにゆるくなってきているということである。でも、そのユルサは前進だったのではないか。 何よりスタッフが疲れないのが一番。スタッフがゆとりを失ったら、生活必需品ではないこんな商品は売れまい。また、ひとつひとつの商品を吟味し、化粧し、アピールする準備をすることは、私たちの店にとっては開演前の舞台設計のようなものである。(隔週の定休日はスタッフが大量の在庫の仕分け、確認、クリーニング、値付けなどを行っている)
初心をすっかり忘れた私は、正月も営業するデパートやスーパーに「正月ぐらいゆっくり休もうぜ」と毒づきながら酒を飲むテイタラクである。外国の例を引くのは、よしとしないが、どんな不景気であってもやはり休む時は皆で休むのが本来の豊かさかも知れない・・・・・・・初心忘るるべし!