アンチリサイクル
ニッポン人とヨーロッパ人とのライフスタイルの違いは何だろうか。ブランドに対するステータスがはっきりしていること(収入がない若者はビトンを持たない)など、多くあるだろうが、一番の違いは、一方はモノを何世代も使い続け、一方は新しいスタイルを追い求めることではないだろうか。
10年ほど前だが、イタリア人を空港で迎えたとき、彼の手にした大きな革のボストンバッグは曾おじいさんから、分厚いロングコートはおじいさんから使っていた物と聞いて感じ入ってしまったことがあった。
私たちの家庭に祖母や祖父から使い続けた家具や小物、衣類はどれほどあるだろうか。少なくとも、我が家にはひとつも無い。いやはや。
では、孫の代まで残せるモノはあるのだろうか。ウーム、和箪笥一棹と少しばかりの陶器ぐらいしか思いつかない。
その理由として、多くの家具がそれほどの耐久性を考えて作られていないことや、核家族化によって伝承性といったものが失われていることなどが考えられる。でも、最も大きな理由は「変化が好き、他人や他国の真似が好き」という生来のニッポンDNAなのかもしれない。
フリーマーケットやガレージセールがちっとも恥ずかしくないヨーロッパでは、生業としてのリサイクルは無いという。それが本当のリユースのあり方なのかもしれない。でも、やっぱり店としてはいいモノに買い換えていって欲しい。
オモイはいつもウラハラ・・・・・・