スマートにならなくてもいい
興味はあるが、何か気分が乗らない電子機器であったスマートフォン。「とうとう」というか、「いまさら」というか、当店でも導入することになった。
この業界でも話によく出てくるのが「ツイッター」「フェイスブック」「SNS」「ブログ」である。全部カタカナであるのが気に入らないが、今の時代、商売に欠かせない便利なツールで、それらを使いこなすには賢いスマートフォンが最適らしい。(当店では買い取り日記をブログでアップしたいと考えている。)
購入してみると、格好は良いが重い。それに維持費が高い。使う前の設定がやたら難しく、使い慣れたスタッフでも2時間ほどかかったろうか。私がやったら3日でも終わらないかも知れない。これは電話ではなく、パソコンなのだ。
数日後、そのパソコンに不具合発生。電話をしても、2度に1度はウンともスンともいわずかからない。次にかかったかと思うと、相手にこちらの声が届かない。サポートに電話をする。オペレータが「もしもし、もしもし」と呼びかけるが、こちらの声が届かず、手の打ちようがない。
やむを得ず公衆電話を探すが、それが街頭には無いのだ。「みんな、携帯持っているから要らないよね」という社会。携帯を持っていない人や「つながらない携帯」を持っている人には極めて不便な世の中である。
やむなく、渋谷のアフターサービスに持ち込む。よくあるトラブルらしい。「初期化すれば回復するかもしれないが、電話帳、メールアドレスなど全部消えてしまう可能性があります。こちらに承諾のサインを!」何時間もかけて元の携帯から移行した電話帳が消える?その後戻せますかね、と聞いても「こちらでは何とも言えません」とツレナイ返事。
だが、このままでは仕事にならないので、初期化を依頼。今度は、通じる。ちゃんと電話で話せることの嬉しいこと。(また電話帳の移行に時間がかかったが・・・)
さほどスマートになったとは思えない人間がスマートフォンを使いこなすのは大変なことである。しかも、便利さには「見えないリスク」がたくさん隠れている。
できることなら、小型の黒電話型携帯でズルズルと音をさせながら、ダイヤルを回したいものだ。もちろん電池不要、3分10円で・・・・・・。