モノ語りヒト語り

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オークションほど素敵な商売はない・・・のかもしれない

美術品の専門オークションでは70~80人の骨董商が買手として朱のモーセンを中心に二重、三重に取り囲み、競り人が次から次と出品していく。競り人がまず最低価格をふり、それに対して買いたいと思う人が競りあげるのである。そして最高落札者が買手となるのだが、いわゆるテレビで行われるような貴族的な雰囲気は無く、どちらかといえば鉄火場的な趣である。

高額で売買されている掛け軸や画が出ると、どっと買い人が覗きに集中して押し合う様はすさまじいものがある。そういう時はこっくりしている客も突然立ち上がり、突進する。上がるときは、10万円から一挙に100万円と飛ぶときもあれば、二人で1万円ずつゆっくり上がって、じれた方が降りたりするときもあり、勝負事としても見ていて面白い。

日本人だけではなく、中国人が30%くらいだろうか。中国人の買い方は一様にあっさりしていて、深追いをしない。日本人のほうが熱くなるように見える。売り人も買い人も自分たちの屋号と番号を書いたプレートを首から下げて、出品、入札するのである。

朝11時から品物が売り切れる夜まで続くのだが、相当なエネルギーが必要とあってか午後になると少しずつだれてくる。更に日も暮れかかると、一人減り、二人減り熱気が引いていくのである。当然競る人間が少なくなれば落札価格はそれなりにということになる。

齋白石の画の販売を委託された。本物であれば相当するらしいのだが、よく分からない。お客様の最低落札希望価格は、150万円である。事前の情報もあったせいか、中国人の骨董商が多い。出来れば午前中にやって欲しい、と願いつつ順番を待つと午前の部の最後に回ってきた。

中央に額を置くと、わっと人が集まる。ん、高値がつく予感。いくらかさっぱり分からないが・・・・。人の山に包囲されながら会主がじっと見つめる。

「50万円」と一言。それを受けて競り人(かっこよく言えばオークショナーってえやつです)が「50万円!」と会場の外まで響くように発声する。(これをホックといい、これ以下では買えない最低落札価格となる)間髪いれず60万、70万とあちこちから声がかかる。

「80万ありあり」と2~3人が同じ最高価格を出したことを競り人がその人達を指差しながら叫ぶ。それから10万ずつ上がっていっただろうか。この雰囲気に呑まれてしまって、詳しい上がり方は覚えていない。最後は200万円で落札。考えていた金額を超えたので、ほっとする。

競り市場(オークション)は見て面白い、売っても面白い、買ったらもっと面白い。
競りの会主はもっと、もっと面白いのかもしれない。その面白さを仲介して利益を上げられるのだから。

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