紬コートに変身
お客様が私たちに買い取りを依頼されるとき、そのモノの行方に関心をもっていて「どうぞ大事に使ってくれる方へお売りになってくださいね」と念押しされることも多い。
着物の場合、「前身ごろ」や衿などに汚れがあると、いかに高価な着物であっても、いい値段をつけられないことが多い。きれいな部分だけを使って人形の衣装などに使ってもらうため、ハギレ扱いで店頭に置くこともある。
この写真、Iさんがまとっているコートは、お店で「シミあり、¥5,000」のプライスが付いた着物をリメークして仕上げたものだった。着物のシミの部分を巧みによけて裏は羽織(当店価格¥3,000)を使い、リバーシブルにしてある。このコートを店で見せて頂いたときにはスタッフもその変身ぶりに驚いて触りまくりである。(携帯写真もびっくりしている)しかも、3日間で仕上げたとのこと。
この大島紬と羽織を手放されたお客様に見ていただきたい・・・。
「こんなに立派に変身して、送りだしましたよ!」
勿論、このIさんのセンスと技術によるリフォームではあるが、知らないところでいくつかのモノはこのように変身して使われていることが多いに違いない。それを具体的に確かめることが出来たのは嬉しいことである。
Iさん、今度は他のお客様のリフォームのリクエストも受けてくださいね。