10年という歳月
「くらしのくら」新規オープンは2000年7月15日(土)、満員電車のような混みようであった。あれから10年、2010年7月22日(木)10周年記念セール初日には猛暑の中、顔なじみのお客様が開店前から並んで頂いた。遠くは福島、愛知からのお客様の顔も。
Hさんからはメールが届いた。「10周年おめでとうございます!!ところで、まだ10年でしたか・・・もっと昔からだったような気がしていましたが。ということは、私達は開業当初からお邪魔しているということですね。では、セール期間中、主人と楽しみにお邪魔致します!!」
開店セールと10年後のセールとの違いは売上集計のレジロールの量(発行レシートが連続して記録される)である。開店初日はロール紙(約50メートル)を途中で取り換え2ロール弱を使ったが、今回の初日は約15メートル。およそ5分の1の量である。ありがたいことに売上はそれと反比例している。
オープン当初はお客様にずいぶんご意見をいただいた。ある時、お客様に「この近くに、和食器の店があるから、見に行ったら。勉強になると思うよ」と言われたことがある。路地裏にある5坪も無い小さな店だったが、各地の作家ものを小奇麗に展示販売している。(当時、陶器は有田のB品を100円ショップのようなプライスで販売していた)
ある時は、「何で着物を扱ってないの」、「こんなアクセサリー置かない方がいいんじゃないの」と多くのお客様に「期待と実際のお店とのギャップ」を指摘されてきたのだ。
この10年はそのような声に応えようと変身を図ってきた道のりだった。よくいえば素直とも言えるが、得意技の融通無碍である。しかし、その声に耳を傾け大きなリニューアルを2度試みたことが、お客さまとの長いおつきあいの要因だったと思う。お世辞ではなく、「お客様の具体的な提言に支えられて」この店は続いているのである。
今年も「貴金属のデザインが少し古い」と指摘を受け、担当スタッフは新しいデザインの貴金属の仕入れに奔走した。今後ともお客様の声に、速やかに応えていきたい。
最近囁かれるのは「この辺、喫茶店ないのよ。テーブル一つでいいからお茶を飲めるようにしてくれないかしら。流行ると思うけど・・・・・・・」という要望。これだけは、簡単に実行できない。だが、思案中である。スタッフにコーヒー焙煎のプロもいることだし・・・・。
苦言、ご希望、ご注文大歓迎。