モノ語りヒト語り

「モノ語りヒト語り」とは

お買い取りの仕事は、お客さまの人生のターニングポイントに立ち会うことといっても過言ではありません。「引越」「リフォーム」「結婚」「新生活」など人生の大きな節目に物はその持ち主から離れ、第二の住み処へと移っていきます。

ですから、私たちはその物に接するだけではなく、それに関わってきた人とおつきあいをしていくことになります。そこには大なり小なりのドラマがきっとあったはず。そんなリユースにまつわる日々の雑感を(たまに脱線しながら)コラムにしているのがこの「モノ語りヒト語り」です。(毎月1日、15日の2回更新予定)

機を見るに敏

リサイクルの業者などが仕入れをする「道具市場」がある。買い取り業者が仕入れた家具や雑貨などを競りで捌いていくのである。私... [続きを読む]

青銅の雉

ピンと尾を天に向けた雉の香合が、玄関の下駄箱の上にひっそりと佇んでいた。 Kさんは週に一度は店を覗きにくる七十歳く... [続きを読む]

経験の差はスピードだ

恵比寿にあるカフェから厨房機器、テーブル、ソファーなどの査定依頼があった。二人の若いスタッフが出向いた。すでに閉店してい... [続きを読む]

仲良し五人兄弟顛末記

この店長日記の主は三月生まれである。三月生まれは“移り気”で“浮気性”というのが定説である。要は、何をやっても長続きしな... [続きを読む]

ビル一棟お買取り

スポーツ選手養成の為の女子寮で、買い取りがあった。女子寮と言っても、6階建て、総面積約700坪の巨大なビルである。東京よ... [続きを読む]

招き猫~猫を招く

「くらしのくら」に《NOT FOR SALE》は似合わない。《NOT FOR SALE》のカードはいかにも“これはとても... [続きを読む]

自称「ボヘミアン」逝く

献花の時には思わず滂沱の涙であった。祭壇に飾られた写真はあの人懐こい細い目と、いかつい顔で今にも話し掛けてきそうだ。涙が... [続きを読む]

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